エンジニアリング組織論への招待 不確実性に向き合う思考と組織のリファクタリング/広木大地(著者)
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組織論に注目したエンジニア系ビジネス書
2021/8/28
組織論について書籍で読んだことがなく新社会人になり組織について気になったので購入しました。 「不確実性」への対処がこの本で一貫したテーマなので,込み入った話をしていても頭の片隅に置いておくと読みやすいです. 新卒エンジニアでも,読んでいて学びの多い本なので読むタイミングは選ばない本だと思います.強いて言うなら働き方や将来像に対して「不安」を感じたときに読むのがベストかもしれません. どんな立場でも「不安」に駆り立てられないときはないと思います. この本に書いてある通り見えないものを見えるように行動することで,不安ではなくなり悩みは考えるへと変化します. それは,技術的なことでも,経営においても,アジャイルにおいても同様です. 見えないから不安であり,情報が非対称だから思い通りにならないことが一貫してかかれています. この本の良いところは,個人から集団へとシフトして説明していくことだと思います. そのおかげで,大体の立場において通じる考えを得ることができる本となっています. 不確実性を対処できることが,「エンジニアリング」ということを考えると全てのエンジニアが目指す像はこれなのかもしれない,と思いました.
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ドメイン駆動設計入門 ボトムアップでわかる!ドメイン駆動設計の基本/成瀬允宣
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ドメイン駆動設計の戦術的パターンカタログ
2022/2/13
タイトルの通り、ドメイン駆動設計(DDD)をボトムアップから理解する本です。 ボトムアップから入るので、戦術的 DDD の解説が主です。 値オブジェクト、エンティティ、リポジトリ、ファクトリなどの頻繁に解説される内容をソースコードベースに解説してくれるので、抽象的な説明はほとんどないためわかりやすかった印象です。しかし、終盤あたりになると複雑な実装の解説が登場し、紙面においてソースコードを読み取るのが難しかった印象があります。 ただ、サンプルコードも用意されているので、これらの戦術的 DDD を知りたい人にはお勧めできる内容だと思います。 気になった点として、境界づけられたコンテキスト、集約、ユビキタス言語といった戦略的 DDD の内容は終盤にでてきます。 終盤にでてくることに対して以下2つの意見を考えました。 DDD を導入するにあたって、これらを最後に持ち出すことはない思う。この解説の仕方は DDD の考え方とマッチしているのか? 集約やコンテキストは実装ベースじゃないと気がつけないことも多いそうだし、手戻りが発生しそう。ボトムアップで考えていくのも正解なのかもしれない この答えは実践によって学ぼうと思いました。
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Atomic Design 堅牢で使いやすいUIを効率良く設計する/五藤佑典
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Atomic Designの実践書
2021/7/21
フロントエンドのデザインパターンの一つの「Atomic Design」について、React を用いながら実践的なソースコードとともに解説をおこなう本です。 著者が業務で Atomic Design を導入して行った経験を元に、執筆された本です。 第1章で、UI や JavaScript、SPA などのフロントエンド技術に取り巻く歴史についての解説。第2章で SPA からコンポーネント・ベースの UI 開発によるメリットや導入方法、要点などについてまとめられます。そして第3章で AtomicDesign の解説、第4章で JavaScript と React を用いた実装方法の解説、第5章でコンポーネントテストの解説、第6章で開発現場における導入ポイントについてまとめています。 ページ数とソースーコードが多いため、途中で読み進めるのが難しい箇所もありますが、React を触ったことがある人なら、読み進めることはできそうです。(まったく触ったことがなければ難しそう)。 実践的なAtomic Designと導入事例が具体的に書かれた本は他になく優れていると思います。 ただ、誤字が多いのとソースコードがzipで配布されているのが難点です。
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エンジニアのための文章術再入門講座 状況別にすぐ効く!文書・文章作成の実践テクニック/芦屋広太
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業務メール用、『理科系の作文技術』感
2021/9/27
ユースケースが多岐に渡るので、役に立つ考え方が多いと思いました。 本書自体がページ数が多くなくて(200 ページぐらい)なので、読みやすく全ての内容に一通り目を通すことができるのはよかったです。 ただ、例題が、その状況を理解していないと書きづらく身につきにくそうなので、この本を仕事中に手元に置いて文章作成するさいに調べて書く、というようなやり方で身につける方が良いかと思いました。 気になった点が2点あります。 あまり「エンジニア」だけの話ではないことと、「文書術」と書かれているので、ドキュメントの作成方法が書いてあるのかと思ったら、ほぼ全てが業務メールの話ということです(ドキュメント作成はなし)。 なので、ドキュメント作成を求めていた人には向かないし、Slack で使うには少しだけアレンジする必要があると感じました。 まとめると、様々なユースケースに対して伝わりやすい文章を簡潔に網羅した本、ただしドキュメント作成ではなく、業務メール向きといった印象でした。 過去に文章校正の指導を受けたことがなかったり、書き方を忘れてしまった、伝わる業務用メールの書き方を知りたいという人に良いのではないでしょうか。
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ハッカーと画家 コンピュータ時代の創造者たち/ポールグレアム(著者),川合史朗(訳者)
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エンジニア系ビジネス書エッセイ
2021/8/28
エンジニア系ビジネス書の一つです。 知り合いのエンジニアが推薦したのと、タイトルから気になっていたので読むことにしました。 本書は。合計17章から構成される筆者のエンジニアリングとビジネスの体験談と時代の潮流をまとめたエッセイです。 冒頭に書かれているように、独立しているので興味あるところだけ読むことができる内容となっています。 文章は、英語を日本語訳されたものです。不自然な日本語はありませんが、言い回しが少し読みづらいかもしれません。 著者の様々な観点から記述されており、章のタイトルが例えば、「どうしてオタクはもてないのか」、「ハッカーと画家」、「百年の言語」などと、同じ本にあるとは思えないぐらい関連がありません。 何かしらのタイミングでエンジニア系ビジネス書を読みたくなったら早めに読むべきだと思います。 なぜなら、自分自身に重なるところが少なからずあるからです。 技術の変化は振り子や螺旋に喩えられるように、どこかしらで通る道を 2005 年時点でまとめられたものになっています。 今までの自分や今後の自分が遭遇するであろうことが書かれていると思いました。 自分も、数年したらもう一回読みたいと思います。
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現場で役立つシステム設計の原則/増田亨
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設計関連の日本語書籍で最もすすめる本
2021/8/28
内容が徐々にドメイン駆動設計に近づいていくので,「ドメイン駆動設計に興味があるけど,そもそも良い設計が何なのか知らない」みたいな人に特におすすめできる本だと思いました. 著者が Java の知見が深いのか,使用歴が長いのかわかりませんが,コードを用いた説明は Java ベースで書かれていました. 要所で Java のフレームワークについて述べているので,周辺知識を持っていると一層理解できると思います. ただし,思考が Java に傾きすぎてしまうので,現在 Web アプリのバックエンドでよく使われる言語で,書いてくれるともっとわかりやすいのにと思ってしまいました. あと,個人開発の範疇だと,設計を意識しなくても,実装できたり,拡張や運用保守などもできてしまうので,ある程度の大規模開発や実務による苦労した経験が必要に感じました, 「リーダブルコード」,「オブジェクト指向でなぜつくるのか」,「ドメイン駆動設計」を足して3で割ったような内容となっており,具体的な説明からとてもわかりやすい良書だと思います. 「クリーンアーキテクチャ」や「ドメイン駆動設計」などにも興味を持てるようになったので読んでみたいと思います.
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オブジェクト指向でなぜつくるのか 知っておきたいOOP、設計、アジャイル開発の基礎知識/平澤章
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オブジェクト指向がなぜ使われているのか
2021/8/28
タイトルから,オブジェクト指向言語の使い方についての HowTo 本だと思いましたが違いました。 なぜ,オブジェクト指向が現代において普及しているのかを,歴史を追って説明し,とても簡単に理解しやすい内容となっています.最初の方は,「コーディングを支える技術」と似通った内容になっているので,読んだことがある人は読み飛ばすことができます. 基本的な解説は Java を用いていますが,Java を知らなくても理解できる切り口となっています. オブジェクト指向の解説が書籍の9割です。 個人的には,「デザインパターンを比喩で説明されてもあまりよくわからなかったので,オブジェクト指向は比喩を使って説明されがちだからわかりづらくなっている,あくまでプログラミング技術の一つ」,のような考え方がとてもしっくりきました. 最後に関数型プログラミングについての説明があります。 プログラミングの整理術から上流工程のモデリング手法まで使われるようになったオブジェクト指向の全体感を,オブジェクト指向に詳しくなくても理解できるので,オブジェクト指向を使うプログラミングを習った早い段階で読むと,良いと思いました.
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翌日発送・プリンシプルオブプログラミング/上田勲
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プログラミングの原則をまとめた書籍
2022/8/14
タイトル通り「3 年目までに」知りたい身につけたい内容がまとまっていると思いました。積極的に人に勧められる書籍です。読んでもらえるなら 3 年目以降の人でも読んでもらいたいです。 ただ、プログラミングを触ったことない人がいきなり読むのではなく、半年ぐらいたったり、社会人になるタイミングで読むべきだと思いました。 良い点と気になった点についてそれぞれまとめていきます。 良い点は 2 つあります。 1 つ目は、読書やネットの記事でまとめられていた原則が一通りまとまっており、情報が豊富なことです。 初めて知る原則で役立つのはもちろんのこと、本を探し直したり、ググり直す必要もなくなるのがメリットです。 議論の際にも引き合いに出しやすくなるので、同僚には 1 冊手元に持ってほしいと思いました。 2 つ目は、出典が明記されていることです。 インターネットの「用語をまとめてみた」系記事は出典不明が多く、自分の解釈と異なっていても出典を辿ることができません。 この書籍では問題なく、「聞いたことがある原則だな」と思って出典をみたら「ああ、あれか」というのが多く、この本の説明と自分の解釈の認識合わせをできました。
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実践ドメイン駆動設計 エリック・エヴァンスが確立した理論を実際の設計に応用する/VaughnVernon/高木正弘
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Evans 本に並ぶ DDD の名著
2022/8/14
この本を熟読することで、確実に DDD の知見を深め、レベルアップできると思いました。 読了時間するのに関連書籍も含めて 200 時間ぐらい費やしたので、戦略的 DDD と戦術的 DDD の考え方を体に染み込ませることができました。 その結果、目的の「実践的な内容を学び、既に読んだ DDD の書籍を復習、知識の定着につなげる」「複数の境界づけられたコンテキストを想定した DDD の実践方法を学ぶ」を達成しました。 「エヴァンス本よりも先に読むことで、エヴァンス本を読む際に具体的なことから抽象的なことを理解できるようにする」も、具体的な内容を学べたので、エヴァンス本が読みやすくなったのではないかと考えています。 また、DDD 界隈でエヴァンス本と並んで評価されている IDDD 本を読み切ったことは自信にもつながりました。 DDD の入門書だけを読んで満足している人、次に読む書籍を探している人、エヴァンス本を読むことに尻込みしている人にぜひ読んでほしい内容です。副読本である、「『実践ドメイン駆動設計』から学ぶ DDD の実装入門」も読みながら進めることで、読むハードルを下げたり、理解を深められたりします。
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ソフトウェアテスト技法練習帳 知識を経験に変える40問/梅津正洋/竹内亜未/伊藤由貴
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テスト技法の問題集
2021/8/28
この本は、ソフトウェアテストシンポジウム東北での準備をもとに作成されたらしいです。 そのため、この本の著者は本のクオリティを太鼓判にしています。 主に取り扱っているテスト手法は、同値分割法と境界値分析、デシジョンテーブル、状態遷移テスト、組み合わせテストとなっており、最後の総合問題も含めて 5 パートで構成されています。 テスト技法でソースコードに落とし込むことはないです。 全てのパートにおいて、問題演習が主になっているので、あらかじめテスト手法についてする必要があります。 ただ、インターネットで調べてあらかじめ予習すれば十分だと思いますし、少しでも知っていれば解説を見ることで理解することができます。 どうしても書籍で学びたかったら、この本で勧められている「ソフトウェアテスト技法ドリル」を読むと良いとおもいます。 問題の順番も徐々に難しくなっていくので、とっつきやすいです。 少しだけ、問題点をあげると、ラルフチャートはあまり実践でも使わなさそうなのと、Part4 でつかう PictMaster というソフトは Mac では動かないので、Pict などで代替する必要があります。
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