センチネルとして強力な能力を持つパッションリップの拘束具を外すため、CCCでは欠かせない/おなじみの乙女コースターで心の中に入る藤丸。 FGOではクールな顔を崩さなかった、だからこそマスターへ向ける些細な言葉が最高のプリマドンナとして数多のプレイヤーの心を掴んだメルトリリスの乙女らしい顔が沢山描かれています！ ゲーム内で匂わせる程度のメルトリリスの秘密と心をそのまま受け止めた方が美しいと思うプレイヤーもいるかもしれませんが、彼女のマスターとして振る舞う藤丸とそれを喜ぶメルトリリスを読者という視点で見れるのは最高としか言いようが有りません！ 最近FGOでも実装されたカズラドロップの底知れない不穏な描写も、奏章Ⅲを乗り越えてないからこその歩み寄る気のないAIとしての姿と考えればカズラドロップ推しにぜひおすすめです！

流石デルウハ殿を生み出したと言うべきか、この作品の作者は頭が良いので仕掛けられたトリックへの作者本人の期待値が低いです。 まあ、自分の頭の中から生まれたトリックをどうだ凄いだろう！と誇示するのは難しいので、我々読者は単純にデルウハ殿に引いてる所長の立ち位置にいて良いと思います。 タイトル通りコミュニケーションを題材にしていると強く意識する巻は他にもありますが、一貫としたデルウハ殿の兵士を効率的に動かすというスタンスを読者も意識して読んでますが、普通にえ？？？となります。それが楽しいですが、作者本人の期待値が低いようで高いのでデルウハ殿という合理性の塊のような男を面白がって読むような読者は単純に作者のトリックに引っかかります。何度も。 作者の頭が良い作品は良作です。

デルウハ殿怖っ…と若干引いてしまいましたが、本人も引いてるんだから、合理的過ぎる行動を取り続ける悪魔のような男でも、いや悪魔のような男だからこそ常識があるんだよな。と納得してしまいました。 所長とのシーンも、デルウハ殿が“ああ”なったシーンも実に悪魔的ですし、それを本人が自覚している。逆に怖い。 話の終わり方としてとても良かったですし、あんなにも非合理的で力を持て余してしまっているハントレス達が成長出来たのはやはりデルウハ殿がいたからでしょう。他人に成果を求めるのならそれを達成出来るように誠実であれということなのでしょうか？分かりませんが、まあ他人の行動から自分なりに解釈して相手を思う。それがコミュニケーションなのでしょう。

実在した偉人フローレンス・ナイチンゲールは戦場に向かち戦ったが、彼女の戦いは患者を救う為の戦いでした。 そしてゴーストであるグレイの戦いは戦場へ向かおうと決闘から外れる事はありませんでした。 ナイチンゲールの偉業はもとより、その自他共に向ける苛烈さが好きです。だから黒博物館という作品を知って、一番に読みたいと思ったのがこの作品です。 彼女の狂気としか言いようのない意志の強さを、作者はとても上手く描いております。紙面上の彼女の瞳を見るだけで、これぞフローレンス・ナイチンゲールだ！と喜びの声を上げたくなります。 原画とかで見たいです。作中でその目を向けられたグレイたちのような気持ちをきっと僅かでも体験出来るでしょうから。

宮本武蔵に斃された巴御前は英霊剣豪としての業を切られたことで自身の晩年を思い出し、義仲さまの手を取ることで救われたこのシーンは是非義仲さま実装して仲良し夫婦してる巴御前が見たいという気持ちをFGOプレイヤーに抱かせるものです。 そして、同じく衆合地獄と地獄の名を冠する英霊剣豪のひとり酒吞童子によるFGO内で過去にあった鬼の血を引きながら人としての生を生きる「どちらにも寄らない」存在としての巴御前に言及してくれる塔イベのシナリオを読み返したくもなりました。 段蔵を意識する小太郎や、閑話にはカルデアでマスターとして生きている一人の人間としての藤丸立香が見れますので、カバー裏も込みで是非読むことをお勧めします。

例え人間と異なる怪力を持とうと、イペリットによって取り込まれようと、意思があり会話が可能で何かを特別視する情緒があるのなら合理性の塊であるデルウハ殿の最大の武器、コミュニケーションの出番となります。 デルウハ殿は基本的に口に出すべきではないと思ったならどんな情報とて黙りますが、決して嘘しか吐かないというわけではなく必要とあらば真実も口にします。言い方や相手がどう受け取るかはまた別の話ではありますが、自分にとって都合が良い方向に導けるのであればコミュニケーションによって信頼を積み重ねる事を厭わないのは本当にデルウハ殿だなぁ…と思います。 相変わらず嘘ではないのに嘘みたいな表紙良いですね。

旧Twitterで見かけて、出版されていると知り購入しました。 表紙のポン太もですが、ヒトになった犬たちの犬種の面影が感じられるし、他の飼い主たちもそれぞれ犬に対する接し方に個性があり、こういう人いるな〜と感じられて普通の犬漫画を読んでるような微笑ましさに加えて、よく考えたら作者さんの多種多様な犬や飼い主さんたちの解像度が高いな！？と感心してしまう作品です。 犬がなんでヒトになったのかとか難しく考えずに、少し変わった犬漫画として楽しめる作品です。 もうすぐ発売される2巻の表紙はポン太と犬猿の仲なワンちゃんです。

説明通りレンタルカバーやシールが付いており、普段漫画レンタルをしないのでビデオ屋さんで映画やアニメを借りてた頃の事を思い出し、なんだか懐かしい気持ちになりました。 レンタルカバーに入れられた状態で届いたので、発送中にどうしても出来る可能性がある折れや跡がありませんでした。 シールや元レンタル品として不特定多数が触れていただろう事は気になる人は気になるかもしれませんが、図書館をよく利用していた身としては借り物だからこそ丁寧に扱われてきたのだなと普通の古本を購入するより綺麗な状態で届いてくれて嬉しかったです。