舞台役者として自分には無いものを持つ多家良に対し絶望するも、共に舞台に立ちたい、多家良の才を世に知らしめたいと思う友仁。一方多家良も自身が演劇の世界に入るきっかけとなった友仁に並々ならぬ感情を抱いている。著しく生活能力が低い多家良の世話を甲斐甲斐しく焼く友仁だが、ある訪問者の提案によって2人の環境に変化が…。

作品と作者さん自身は別物と言うけど、漫画を読んでると作者の本田さんって優しそうだなぁと思います。過去につらい目にもあってそうとも思いますが…。 この作品も、重い話ではあるけど、じわ〜っとした優しさで心をほぐしてくれます。 表紙で主人公に抱かれている生き物か可愛いです。

和気あいあいと花札をするキラウシと門倉の土方一行。一行が新たな囚人の情報を得るのと時を同じくして、鶴見陣営も札幌に宇佐美・菊田を斥候として送り込む。アシリパ達と別れた谷垣はインカラマッが自身の子どもを宿していると知り身の振り方を考えるが、そこに立ちはだかるのは…

多くの漫画はそうですが、1巻は少し絵柄が違います。主人公の杉元は戦争帰りということで殺伐とした所がありますが、年下のアシリパをさん付けで呼んだり、差別に対して毅然とした態度をとるなど、公平さや誠実さも窺えます。とは言ってもかなり容赦なくやる時はやりますが。

売れっ子俳優となった多家良。自宅を特定されオートロックマンションに引っ越すことになり、多忙なこともあって友仁とは会えない日々が続く。さらにはハードワークにより体に異変が。内面と向き合い、多家良が出した答えは…

尾形は逃亡し、一行は北海道へと帰港すべくロシアから樺太へ。樺太に戻ったと思えばシライシが狙撃されたり、新メンバーが加入(?)したり、アシリパさんはアイヌの行く末に悩んだり…感情闇鍋ウエスタン！

16〜20巻は杉元のハラキリショーからアシリパ一行との再会まで。道中、ロシア兵と尾形のスナイパー対決や、キロランケ・ウイルク達の過去など盛りだくさん。

子どもの頃に読まずに育ってしまったので、ドラマ化を機に購入。ドラマとは違うストーリーですが、訳註がたくさんついていて、なるほど〜と勉強になります。

多家良と友仁は黒津監督の映画オーディションへ。今まで二人で役を練ってきた2人だったが、事務所に所属した多家良は友仁と離れ、どう変化していくのか…

えーこれが最終巻⁉︎とショックを受けました。 でもお話はしっかりと読みごたえがあります。 もっともっと俳句ゼミの人たちのやりとりを見ていたかった〜。