全編にわたって自殺願望で黒く塗りつぶした前作『独り舞』とは大きく変わり、妤梅と実桜の表情がそれぞれ見える。とくに実桜は、日本人としての自分、学部時代に留学していた中国本土の影響を強く受けている自分、台湾の大家族のなかで妻や嫁、母として生きている自分という多層性に戸惑う心が丁寧に描かれていて、作中人物としては申し分ない。 ただ、５年ぶりに再会した二人の物語のはずなのに、二人の関係性がほとんど描かれていない。大学院時代の二人はどう結びついていたのか。妤梅は実桜に恋心を抱いているが、実桜は妤梅をどう考えているのか。態度にも言葉にも現さないから、「素っ気なさ」が二人の関係性なのか。すれ違いとはまた異なる。妤梅も実桜もそれぞれ丹念に描けているだけに、もったいなく感じる。

9月19日に注文し、月内に届きました。30時間ぐらいのエージングを施し、聴いてみると、いい。ただ、このイヤホンに限らず、1万円台で3万円クラスを超えた！というような評価が多いですね。そういう相対的な評価しか出せないレビュアーは信頼していません。このイヤホン、とてもいい。でも、やはり聴くなら真空管アンプとの組み合わせで。純正ではないですが、バランス接続も試してみて、とてもいい。いいのですが、アンバランス接続だとしても、真空管との組み合わせが一番いいと思います。欠点は、ちょっとゴツイかな。フィット感はいいのですけどね。

青チャートはいいですね。都立上位校は4STEPやサクシードといった傍用問題集と青チャートを併用していますが、意味がありません。青チャートだけで十分です。基本例題、重要例題などは全問、講義動画も準備されているので、まず紙面で学び、どうしても分かりにくいところは動画を使うのがいい。講義動画は、そのような都立上位校の数学教諭よりも何倍も分かりやすい。もはや高校の授業が分かりにくい、つまらないと、何人もの高校生が証言しています。青チャートだけで十分。

4月から毎日聴いている。5分番組だが、実質は4分。月曜日のショートストーリーは当たり外れが多い。火曜日のマリー'sサイエンスは本当に楽しい。学校の教科書にしてほしいくらい。水曜日の偉人伝は、さすがに5分じゃきついなあと思う。木曜日は世界昔話で、まあ、教訓めいたものも多い。金曜日のホームズは、登場人物の名前が混同してしまい、んんっ？これは誰のこと？と考えているうちに終わってしまう。推理小説の冒頭にあるような、人物対照表がほしい。

そう、こんな本が読みたかったんだ。自分の好みを明文化しているわけでもないのに、そう思うことがある。このジュンパ・ラヒリ『わたしのいるところ』がそうだった。イタリア語への思慕があふれ、40代になってから移住し、母語ではなくイタリア語で執筆を始めたジュンパ・ラヒリの長編第１作。日本語に翻訳されたものしか読めないから、その進歩のほどは判断できない。でも、訳者あとがきによれば、ほぼ完璧なイタリア語で書かれているという。

100枚ノートは、中高生の学習に最適。このノートにサラサ0.5でどんどん書く、書く、書く。きょうは1時間勉強した、きのうは30分しか勉強しなかった、２時間勉強したつもりだけど、ぜんぜん集中していなかった。そんな「時間」で勉強した量を考えるのではなく、このノートに書き込んだ枚数で測るといい。もちろん、空白、空行だけじゃ意味がないが、実際にスカスカ具合が目で見えて、これじゃダメだと実感できる。

改訂版となり、25の英文のうち、5つが入れ替わっている。以前はＣＤが付属していたが、今回からはオンラインでストリーミングまたはダウンロードする。内容、コンセプトともにいいのだが、塾にも通っていない中学生が親にこの本を買ってもらって独習したり、音読したり、ディクテーションしたりするのは、まず不可能だろう。英語音読は、音読指導をしてくれる進学塾に通ったほうがいい。

本当は大学受験のための基礎用なのだろうけど、高校入試が終わった中３生に、高校への準備として課したところ、大好評。逆にいけば、こういうこともわからないまま高校１年、２年と過ぎてしまい、それでも大学入試に臨むという高校３年生が多いことに、わが国の英語教育がうまくいっていない事実を痛感する。著者の田中先生は、そこまでかみ砕いて教えてくれるのかと、頭が下がる思いだ。