手塚治虫先生が生涯こだわった児童漫画，幼年漫画。にもかかわらず，それらの多くは，オリジナルの形を，今までほとんど目にすることが出来なかった。 幼児対象の作品だから。ページ数が少ないから。オールカラーだから。出版社側の事情はよく分かる。だからこそ，このサイズで，カラーで読むことが出来るこの本はホンマにすごい。 特に「ワンサくん」は衝撃。もちろん手塚治虫漫画全集で見たことはあるのだが，これは全くの別物だった。まずカラーが美しい。手塚先生の，幼年漫画に対する愛情のようなものが感じられる。柔らかく細いペンのタッチも素晴らしい。作者の「楽しい！」って感じが伝わってくる。 ああ，こんなこと，文章では伝わるはずもない。とにかく，手に取ってみてほしい。

信じられないくらいの量の原画を見ることができる。もちろんオールカラーの原画である。原画なので、手塚先生が修正した後もそのまま見ることができる。現代の印刷技術の凄さを感じることも、この本を開く楽しみの一つである。 当たり前の話だが、「扉絵」というのは単行本では大半がカットされてしまう。つまり、知っている作品であっても、「見たことがない絵」が大量に存在していると言うことだ。そんなものが、これでもかという勢いでギュウギュウ詰めにされたこのイラスト集。所有欲を満たす一冊である。

全ページオールカラーでこの価格、納得である。 初見のエッセイが掲載されているのが嬉しい。 代筆のエピソードなど当時の裏話は、当時のことを知る貴重な資料である。 総扉も初めて見た。 聖火ランナーに扮するアトムが大きく描かれている。 この本は1959年初版のはずだが、1964年の東京オリンピック開催は既に決まっていたのか。 そんなことを想像するのも面白い。 2020年東京オリンピックが決まり、またそれが延期になるとは。 さすがの手塚先生も想像つかないことだろう。

とにかく美しい。青緑色、翡翠色、何と言うのか。これがティールグリーンという色か。用事もないのに、わざわざ胸ポケットから取り出してしまう。 手触りがいい。ツルッとしておらず、ざらっとしている。安っぽくない質感。 そして何より書き心地が楽しい。サラリとした感触が気持ち良い。少々ザラザラした紙でも、サラサラペン先が進んでいく。良い塩梅にペン先がしなってくれる。 こんな値段でこのクオリティなので、もう高額の万年筆は要らなくなりそう。ちょっと褒めすぎか。

近年手塚治虫氏の作品をガンガン復刻してくれる立東舎のすばらしい造本です。手塚本復刻出版社としては後発組の立東舎ですが、とにかく美しい本を作ってくれます。紙質、装丁デザイン、値段等、手塚治虫氏に対するリスペクトがひしひしと感じられます。 「空気の底」全編を、このサイズ、この値段で手に入れられるとは…。素晴らしい時代になったもんです。絶対に買うべきです。 あ、あと11編の「手塚治虫1コマ劇場」というのが「幕間？」に挟まれているのにもシビれます。

毎年加湿フィルターのメンテナンスに悩まされていた。１ヶ月も使っていると、異臭が出てくるのだ。いろいろ調べて洗剤で洗ったり干したりしていたが、はっきりいって面倒くさい。それがこの値段で買い替えられるのなら、それが一番手っ取り早い。コスパもいいし、時間の有効活用にもなるだろう。 いつの間にか値段が100円アップしていたので星４つにしたが、それでもすっごく安い。品質は今のところ全く問題ない。こちらのお店で、定期的に買い替えていきたい。

立東舎が出す手塚治虫先生本はハズレがない。まず選ぶコンテンツがよい。マニアックで、他の大手出版社には出せないものばかり。さらに、造本や装丁が超凝っているのが素晴らしい。手塚先生に対する愛、我々マニアへの敬意を（一方的に）感じる。自然に立東舎ファンになってしまう。なのに！値段が安い。同様の手塚復刻本を出している他社の商品と比べてみて欲しい。ということで、今回の魔法屋敷も必然的に素晴らしい一冊に仕上がっているのだ。

宮沢賢治の「やまなし」が掲載されているところがニクイ。 単なる鳥本ではないのだ、この本は。 カワセミという鳥の生態はもちろん、翡翠という言葉、カワセミ研究の歴史に至るまで。 カワセミに関するありとあらゆる内容が、小さな本の中にコンパクトに美しく収められている。 ただ残念なのは、「ぽっぺん先生と帰らずの沼」が取り上げられていないこと、かな。

「子どもに尊敬される教師になろう！」帯に書かれた向山洋一氏のメッセージがビビッと来る。 それだけで気合が入る。表紙には「若手なのにプロ教師！」とあるが、何年目の教師でも十分参考になる。 全てのページが新学習指導要領に対応している、最新内容てんこ盛り。 1ページか2ページでコンパクトにまとまっているので、どのページからも学ぶことができる。

現代人は必読の書。アフターコロナ、ウイズコロナを見据え、アフターデジタルに備えなければならない。現在ビジネスに関わる者はもちろん、将来ビジネスに関わるであろう者も読んでおかなければ後悔するだろう。ここ数年、中国や台湾で起きていることが日本でも見られることになるだろう。そうなってからでは遅い。確実に手遅れになる。